「おおかみこどもの雨と雪」感想。ヒロインの13年間の成長など

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大ヒットアニメ映画
「おおかみこどもと雨と雪」の感想です。

自分が思った魅力的な部分を
3点にまとめて書きました。

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以下、ネタバレ含まれますのでご了承ください。

まずは1つ目。


①ヒロイン花の「13年」という時間

細田監督の前2作「時をかける少女」「サマーウォーズ」は、
ごく短期間に繰り広げられたストーリーでした。

この作品は、ヒロインであり母親の「花」が
大学に通う10代のところから、
母として32歳の年になるまで

実に13年という時間を描いています。


彼女が人として色んな事を吸収していくお話だと僕は思います。

そんなに長い上映時間じゃなかったにもかかわらず、
彼女の1つ1つの時代をちゃんと堪能することができました。



そして、声優を務められた宮崎あおいさんの演技力が素晴らしい。

10代の頃と、ラストの花とでは
声質などは特に変わってないんだけど
どこか雰囲気が変わっているという、
わずかな演技の変化をみせてくれました。


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②雨と雪の生き方の違い

もちろんフィクションのお話ですから
「おおかみこども」として生きた人は現実にはいない訳ですが、

小学生時代って
大人の悩みとはまた少し違う悩み
があったりするもの。


雨が不登校になったり、
雪がオオカミになって怪我をさせてしまい泣きだしたり、
些細なすれ違いから姉弟喧嘩が始まったり。

彼らと全く同じ経験をしたわけじゃないのに、
「ああ分かる。こんな経験したよなー」
と何故か共感
してしまいました。


そんな紆余曲折があって
「人間として生きる」「オオカミとして生きる」と
別の選択を選んだ2人。

この時代から明確に将来のことを考えている人は少ないと思いますが、
なんとなく「こういうのはダメなんだ」とか
「こんな風に生きたい」と、
大まかな自分らしさは見えてくる時代だと思います。



あと余談ですが、クラスメイトの草平が
雪と2人だけの教室で言った
「雪の秘密、誰にも言ってない。
 誰にも言わない。
 だから…もう泣くな」
というセリフ、イッケメン!!!!


③自分の大切な人を思い出す

映画の3人親子のやりとりを通して
実際の自分の大切な人に対し、

どれだけ愛情をもらってきたのか、
どれくらい愛情をかけられたのか

ということがオーバーラップしました。



作品の舞台となったのは、
細田監督の生まれ故郷の、富山県の上市町

監督はテレビのインタビューの中で、
「舞台はどこを選んでも良かったはずなのに、
 結局自分の生まれ育った場所を選んでしまう」

という旨のことをおっしゃっていました。


さらに彼はこう言っていました。
「サマーウォーズが出来上がる直前に、
うちの母は亡くなったんですよ。

そっからなんかこう、総括じゃないですけど、
母の人生っていうのは、果たして幸せだったのか否かみたいなことを、
なんか考え出すんですよね。

自分が子どもとしてうちの母の人生の中にいたけれども
何か幸せをもたらすことができたのか否かみたいな」


僕は、全くもって富山出身の人間ではないのですが、
彼がそこで感じたであろう
「誰かを愛し、誰かに愛された」という経験は
作品を通してすごく共感を覚えるところ。



物語の中盤で
花が、オオカミとして生きることを選んだ息子の雨に対し、
「雨!……行ってしまうの?
だって、私まだあなたに何もしてあげてない。
と言うシーンがありましたが、

あれほど子どもたちのために愛情いっぱいで育ててきた彼女が
「何もしてあげてない」
と思っていることに、大きな大きな愛を感じました。


僕の個人的な話なのですが、
この映画を見る少し前に、大切な人との別れがありました。

愛情を持って接していたつもりだったのに、
最後はエゴとエゴをぶつけ合うような形で終わってしまいました。


これを観たことで
「自分はまだまだ未熟だったんだ」と思えましたし、

自分の母が自分に対して注いでくれた愛を思い出しながら
僕もまた母のようなやり方で、
誰かを愛せたらいいなと思えました。


皆さんは
家族をはじめ、友人や好きな人などの大切な誰かを思い出し、
何かを感じる場面はあったでしょうか?


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終わりに

これを書いている時点では、僕は子どもがいません。

「親」になった後でこの映画を見返したら
きっとまた感じ方が変わるのだろうと思います。


また「子供時代」に見ていたとしたら
それもまた見方が違っていたことでしょう。


是非とも、今現在のあなたのフィルターを通して
見てもらいたい
と思っています。



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以上です。読んでくれてありがとうございます。


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